前編ではペアローンについてご説明しましたが、今回の後編では、ペアローンと収入合算の違い、向いている夫婦について、詳しく解説します。
前編はコチラ
Contents
収入合算の違い
住宅ローンを利用する際、夫婦や親子で協力して借入を行う際の選択肢として、「ペアローン」と「収入合算」があります。それぞれの特徴や仕組みを理解することで、どちらが自分たちに適しているのかを見極める手助けになるでしょう。ここでは、ペアローンと収入合算の主な違いについて詳しく解説します。
基本的な構造の違い
ペアローンの場合
●夫婦それぞれが別個に住宅ローンを契約します。
●例として、夫が3000万円、妻が1000万円のローンを組むと仮定します。
●各自が借入契約者となり、互いに連帯保証人としての役割も担います。
収入合算の場合
●主債務者として一本の住宅ローン契約を結び、加えて共働きのパートナーの収入を合算して借入可能額を増やします。
●複数の契約が存在しないため、費用が比較的少なく抑えられます。
住宅ローン控除の扱い
ペアローンのメリット
●それぞれが独立して住宅ローン控除を受けることが可能です。
●夫婦での総控除額が増えるため、税金の優遇措置を最大限に活用できます。
収入合算の注意点
●主債務者のみに住宅ローン控除が適用されるため、控除の取得額は限られたものとなります。
●世帯全体としての税金の負担軽減効果が限定的になります。
諸費用の違い
ペアローンのコスト
●二つのローン契約を結ぶため、印紙税や事務手数料などの諸費用が発生し、合計で約2倍のコストがかかります。
収入合算のコスト
●たった一本の契約なので、先ほどのような二重の手数料が発生せず、諸費用が抑えられます。
返済負担者の変化
ペアローンの場合
●夫婦どちらかが収入を失った場合でも、残る一方がそれをカバーする責任を負うことになります。
●複数の家計基盤を持つことで、リスクの分散はできますが、経済的なストレスも増加する可能性があります。
収入合算の場合
●主債務者に返済責任が帰属するため、もう一方は連帯保証人となります。
●一時的に収入が減ったり、専業主婦(主夫)となると、返済負担が軽減される可能性があります。
審査基準の違い
ペアローンの審査
●夫婦それぞれの収入が審査に影響し、両方が比較的高い収入を持っていると、借入可能額が増加します。
収入合算の審査
●主に主債務者の収入に焦点が当たるため、他の課題があった場合でも、協力するパートナーの収入を加えることで借入のチャンスが増えます。
これらの違いを理解することで、ペアローンと収入合算のどちらが自分たちにとって最適な選択肢かを慎重に判断することができるでしょう。
ペアローンに向いている夫婦
ペアローンは、夫婦それぞれが独自の住宅ローンを組むことで、より高額な融資を受ける手段です。この制度は、特定の条件を満たす夫婦にとって非常に有利と言えます。では、どのような夫婦がペアローンに向いているのか、具体的に見ていきましょう。
安定した職業に就いている
ペアローンを利用する際、最も重要な要素の一つは、両方の夫婦が安定した収入を持っていることです。共働きの夫婦であれば、それぞれの収入をLOAN契約時に計算に組み込むことが可能となり、より高額な物件を購入することが実現しやすくなります。収入が安定していると、返済をスムーズに続けられるため、金融機関からの信頼も高まります。
団体信用生命保険に加入できる
団体信用生命保険、通称「団信」への加入が可能であることも、ペアローンに適した夫婦の条件です。それぞれが団信に問題なく加入できる夫婦は、より安心して住宅ローンを組むことができます。 何かの理由で一方の夫婦が返済不能になった場合でも、団信によって残債が免除される可能性があるため、家計を守る上で非常に重要です。
家庭環境の安定性
出産や育児休暇後も、しっかりと職場に復帰できる見込みがあることも、ペアローンに向いている夫婦の特徴です。収入が安定していることの他に、長期的なキャリアプランを考慮した上で、家族計画を立てている夫婦は、この制度が向いています。 収入が減少することが少ない場合、ペアローンによって高額な物件を購入しやすくなります。
柔軟な返済プランを考えられる
ペアローンを利用することで、将来の収入の変動に応じた柔軟な返済プランを構築できることもポイントです。 夫婦それぞれが収入を確保しつつ、将来的なキャッシュフローを考慮した返済スケジュールを設計できるため、リスクを分散させることができます。
経済的な計画がしっかりしている
ペアローンを組む際には、しっかりとした資金計画を立てている夫婦も向いています。収入や支出を見極め、長期的な経済計画を考えられれば、ペアローンによるメリットを最大限に享受できるでしょう。 それぞれの将来設計を意識しながら、計画的に借入額や物件を選定することが非常に重要です。
このように、ペアローンは特定の条件をクリアする夫婦にとって非常に有利な選択肢です。将来的なキャッシュフローや家庭環境の安定性などを考慮しながら、賢い住宅購入を進めていきましょう。
まとめ
ペアローンは夫婦の協力と計画性があれば、高額な住宅を手に入れることができる魅力的な選択肢です。しかし同時に、さまざまなリスクにも注意を払う必要があります。安定した収入と家庭環境、柔軟な返済プラン、そして綿密な資金計画を備えた夫婦こそが、ペアローンの恩恵を最大限に受けられるでしょう。住宅購入の際は、自身の状況を慎重に検討し、ペアローンの特徴を十分に理解した上で、最適な方法を選択することが重要です。
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